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VOL.32 DECEMBER 2005

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私の学習体験

 今年10月の科目修了試験において,卒業試験を終えられた直後の本学社会福祉学科4年のJさんに4年間の学生生活を振り返っての感想等,お話しをうかがいました。


Q 本学を選んだ理由は何ですか?

 精神保健福祉士の資格を取りたかったからです。もう一つは,今働いているシルバー人材センターで活かせるような,社会の動向についての知識,幅広い視野を得たかったからです。今は資格よりも,知識や視野を得る方に関心が向いています。

Q 4年間の本学での学生生活を振り返っての感想をお願いします。

 とにかくレポートを出すことですね。それからこれは自分自身の反省としてですが,ボランティアでもいいので,福祉の現場にもっと触れるべきだと思います。精神障害者の施設に行ったとき,生活障害を抱えていることのご苦労を初めて自分なりに知ることができました。福祉の現場での実体験には,教科書では学べないことが沢山あります。私が普段仕事で接する高齢者の方と,精神障害者の方とではアプローチの仕方が全く違いました。

Q スクーリングはいかがでしたか?

 講義形式のスクーリング以外にも,より具体的な福祉の問題について学生が意見を言える場や,先生と意見を交換できる場があれば良かったと思います。このような討論の場がカリキュラムとしてあれば,現場のスキルアップにもつながりますし,通信教育部にとっても向学心旺盛な学生を獲得するためのよいPRになると思いますよ。

Q 普段の学習についてアドバイスはありますか?

 図書館と仲良くなることですね。地元の資源を活用するということです。
 地元に大学があったので,レポートを書いている時はそこの図書館に毎日通いました。

Q レポートにはどのように取り組んでいましたか?

 まず『レポート課題集』のアドバイスや解説をしっかりおさえて,教科書は課題に関係する部分だけを読みました。参考文献は,専門雑誌,新聞,市独自の施策や取り組みが紹介された広報誌等を仕事の昼休みに読むようにしていました。しっかり「ネタ」を集めておけば書けます。レポートの評価も「良く調べています」と高い評価をいただくことができました。
 下書きは一回も書いたことはありません。いきなり清書をして,訂正には修正液を使い文章の流れや,誤字脱字をチェックしながら書きました。毎回1単位2,000字は書き,500字×4に分割して考えました。例えば,(1)問題提起,(2)自分が暮らす市ではどうか(地元の事例),(3)対応策(考察がいる場合等),(4)まとめ,というパターンです。まず大きな枠を決めてしまうと書きやすかったです。
 とにかくダメでもいいから,可でもいいから出すことです。1日で1単位分を書いて,材料(ネタ)集めを加えると1週間で完成させました。材料には常日頃目を通し,吟味するようにしました。材料集めには,昔「介護福祉士」を取得しようと勉強していた頃の資料が沢山あったので役立ちました。特に市の広報誌?資料は,いろいろと分かりやすく施策が書いてあり大事でした。

Q 年間の学習計画は立てましたか?

 年間の学習計画はすごく大事ですね。スクーリングや科目修了試験の日程を表にして,合格するたびに消していく作業はやっていくと楽しいものです。徐々に124単位までいく段階って楽しいじゃないですか?
 科目修了試験は年間の開催回数が決まっているので,大まかにいつの試験で今年度履修したどの科目を受験するかを決めておきます。これでいつまでにレポートを出すかも決まります。
 年間計画は,4月生であれば4月か5月に,10月生であれば10月か11月に立てた方がいいですね。私の場合6,7,8月は仕事が忙しいので,その時期は無理せず,冬にまわしたりしました。今振り返ると,遊ぶ時は遊び,やる時はやるといったメリハリをつけられたのが良かったと思います。
 科目修了試験については,レポートがまだ書けていなくても申込みハガキを出すようにしていました。このことで,良い意味で自分自身を追い込むことができました。ハガキの申込期日=レポートの提出期日となるため,いつまでにレポートを完成させなければならないかが自ずと決まってきます。
 普段の生活は,仕事もしているし,時には遊ばなければなりません。申し込んだ科目を単位数分表にして,「あと何単位残っている」というように期日まで確認しながら計画的にレポートを書いていきました。
 『With』が届くと,必ず4科目の受験を申し込みました。レポートが間に合い受験できたとしても,解答していて答えが分からなければ「わからない」として,いさぎよく「棄権」しました。福祉法学は4,5回受けました。社会的人権について出題されましたがわからなかったので,すぐに「棄権」して次のステップとしました。

Q 科目修了試験はどういう方法で準備しましたか?

 レポート作成は,あくまでも課題について解答を書き上げることを目的とした「小論文」として,科目修了試験については試験対策として,レポート作成とは別個の方法で勉強しました。
 例えば「成年後見制度とは何か」等,受験する科目のレポート課題のキーワードとその説明をワープロソフトで書き出し,それをノートに手書きして必死に覚えました。自分の言葉でわかりやすくまとめながら暗記するのがポイントです。「福祉と経済」では,マルクス経済の流れを実際に書き出して覚えました。
 科目修了試験は何回も受けることです。何回も受けることで出題の傾向性を自分なりにまとめたり,友人から情報を聞いたりしました。前回出題された問題が何回か後にまた出ることもあります。

Q 4年間で友人はできましたか。

 「現代社会を見る眼」のスクーリングで,演習形式で5人ぐらいのグループに分かれた時,同じグループの人たちと友達になれました。こうした一緒に考え作業しながら学生同士が交流できるスタイルのスクーリングは大事だと思います。

Q 最後にこれから通信教育部で学習をはじめる学生の皆さんにアドバイスをお願いします。

 4年間やってきて私なりに大事だと思ったことは,
 1つ目は,友達を作って互いに刺激しあうこと。これは単にレポートを見せ合う仲間ではなく,共に励まし合い高め合う関係であること。
 2つ目は,新聞等の情報に関心を持つこと。
 3つ目は,メリハリをつけること。遊び,仕事,勉強を割り切ること。四六時中勉強だけだと嫌になります。メリハリをつけるためには,しっかりと学習計画を立てる必要があります。
 4つ目は,これは大事だと思いますが,疑問に思ったことは,常識を持った範囲で,実際に施設を見学し,担当者や専門家等を訪ね直接聞くということ。このフットワークの軽さが大事だと思います。市役所や社会福祉協議会にも何度も足を運びました。私はそういう面では,図々しいんですよ。


◆インタビューを終えて

 帰りの電車の発車時刻まであと20分というギリギリの時間までインタビューに応じていただきました。Jさんからお話しをうかがっていて,積極的に何でも吸収し学ぼうとする意欲,知的好奇心の高さを感じました。
 純粋な「学習意欲」や「探究心」が,レポート作成や試験勉強がはかどらないことで,いつの間にかなくなってしまうのは残念なことです。本から得た知識や理論も,経験から培われた「生きた知識」も共に澳门赌场app_老挝黄金赌场-【唯一授权牌照】ですが,通信教育の勉強は両方を融合できる点で,本来もっと楽しく,ワクワクするものであるはずです。
 小雨の中,小走りに駅に向かう後姿に,楽しく充実した日々の生活が見えるようでした。

(Y.O)

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